整体を受けた翌日に「だるさ」や「痛み」を感じたことはありませんか?
「せっかく体を良くしようと整体を受けたのに、なぜか体調が悪くなった」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
実は、これは「好転反応」と呼ばれる現象で、体が良い状態に向かっている証拠なのです。
本記事では、整体における好転反応の正しい知識と、症状が現れた時の適切な対応方法について詳しく解説いたします。
好転反応とは何か

好転反応の定義
好転反応とは、整体や鍼治療を受けた翌日以降に、体がだるいと感じたり、眠気や痛み、発熱症状が出たりすることを指します。
好転反応はその言葉の通り、体が悪い状態から良い状態へと変わっていることを表している現象です。
好転反応とは、もともと東洋医学の世界で使われていた専門用語で、身体が良くなろうとする際に現れるさまざまな症状のこと。別名、「血流回復反射」とも呼ばれています。
好転反応が起こるメカニズム
整体施術によって好転反応が起こる仕組みは以下の通りです。
施術を受けることで身体に溜まった老廃物・疲労物質などが血中に入り、排出される過程で体調に変化が現れるためです。
整体の施術によって体がほぐれ、滞っていたリンパや血液の流れが良くなります。
そして、体から老廃物を出そうと一気に動き出します。この動きにより、体が過敏になるため、だるさなどの症状が現れるのです。
筋肉が疲労すると、老廃物のために血流が悪くなります。
この状態で整体施術を受けて、血流を良くすると、急に血液が増えることにより、一時的な痛みが出てしまうことがあります。
好転反応の主な症状

好転反応として現れる症状は多岐にわたります。主な症状を以下にまとめました。
身体的症状
- だるさ・倦怠感:最も一般的な症状で、体全体に重だるさを感じる
- 筋肉痛・関節痛:施術を受けた部位やその周辺に痛みが現れる
- 頭痛:血流の変化により一時的に頭が重く感じる
- 発熱:体温が微熱程度上昇することがある
- 吐き気:あまりに身体への刺激が多いと、吐き気を催すこともあります
その他の症状
- 眠気:体の回復過程で強い眠気を感じる
- めまい:血流の変化により一時的にふらつきを感じる
- 下痢:好転反応の症状は人によって異なり、頭痛や下痢、発熱など多岐にわたります
好転反応が出やすい人の特徴

すべての人に好転反応が現れるわけではありません。以下のような方に好転反応が出やすい傾向があります。
- 日常的に悪い習慣や姿勢を続けている人
- 身体が疲労状態にある
- 栄養状態が悪い
- 薬を服用している人など
身体の状態が悪い人に好転反応が出やすいとされています。
具体的には…
- デスクワークで長時間同じ姿勢を続けている方
- 慢性的な肩こりや腰痛をお持ちの方
- ストレスが多い生活を送っている方
- 運動不足の方
- 初回の整体施術を受ける方
重症な症状をお持ちの方ほど好転反応が現れやすく、これは体が正常な状態に戻ろうとする自然な反応です。
清水整体院でも、特に重症な方に好転反応が出ることがありますが、これは身体が良くなっている証拠ですので安心していただいて大丈夫です。
好転反応が現れる期間
出現時期
好転反応が出るのは、施術を受けてから3日以内であることが多いとされています。多くの場合、施術当日の夜から翌日にかけて症状が現れ始めます。
持続期間
症状は1日から3日ほど続くことがほとんどです。たとえ症状が出ても1〜2日で治まりますが、強い好転反応は1週間くらい続く場合もあります。
好転反応は数日から最大1週間ほどで落ち着くことがあります。重要なのは、時間の経過とともに症状が徐々に軽減していくことです。
好転反応への適切な対処法
好転反応が現れた際の正しい対処法を症状別にご紹介します。
基本的な対処法
十分な休息を取る
- 無理をせず、できるだけ体を休める
- 施術後は水分補給をしっかりしていただき、なるべくゆっくりとお過ごし頂き、夜は早めにお休みください
水分補給を心がける
- 老廃物の排出を促すため、こまめに水分を摂取する
- 1日1.5〜2リットルの水を目安に飲む
入浴は控えめに
- 長時間の入浴は避け、ぬるめのお湯でさっと済ませる
- シャワーだけでも十分
症状別対処法
だるさ・倦怠感の場合
- 横になって体を休める
- 軽いストレッチで血流を促進する
- 十分な睡眠を取る
頭痛の場合
- 静かな環境で休息を取る
- 首や肩周りを軽くマッサージする
- こめかみを軽く押さえる
避けるべき行動
好転反応が現れている時は、以下の行動を避けましょう。
- 激しい運動
- アルコールの摂取
- 長時間の入浴やサウナ
- マッサージや追加の施術
- 痛み止めの安易な服用
好転反応ともみ返しの違い
好転反応と混同されやすいのが「もみ返し」です。両者には以下のような違いがあります。
好転反応の特徴
- 時間の経過とともに症状が軽減する
- 全身に現れることが多い
- 体が良くなる過程での自然な反応
- 通常1-3日で改善する
もみ返しの特徴
- もみ返しがありますが、これはマッサージのしすぎや強刺激、強い施術による筋繊維の損傷
- 施術を受けた特定の部位に限定される
- 時間が経っても症状が改善しない場合がある
- 炎症を伴うことが多い
好転反応を最小限に抑える方法
好転反応を完全に避けることはできませんが、以下の方法で症状を軽減することができます。
施術前の準備
体調を整える
- 施術前日は十分な睡眠を取る
- アルコールは控える
- 空腹時や満腹時の施術は避ける
施術者とのコミュニケーション
- 現在の体調や症状を正確に伝える
- 過去の好転反応の経験があれば報告する
- 不安な点があれば遠慮なく質問する
施術後のケア
適切な水分補給
- 施術後は特に意識して水分を摂取する
- カフェインやアルコールは避ける
生活習慣の見直し
- 規則正しい生活リズムを心がける
- 栄養バランスの取れた食事を摂る
- 適度な運動を継続する
好転反応に関するよくある質問
好転反応が出ないと効果がないのでしょうか?
好転反応が出たから身体が治っている、施術が効いている、反対に症状が出なければ治っていない、施術が効いていないというのは間違いです。
好転反応の有無は施術効果とは直接関係ありません。
好転反応はどの程度まで我慢すればよいですか?
軽度のだるさや眠気程度であれば、3日程度は様子を見ても問題ありませんが、日常生活に支障をきたすような症状がある場合は、無理をせず施術を受けた院や医療機関に相談してください。
好転反応中に他の治療を受けても大丈夫ですか?
好転反応が現れている間は、体が回復過程にあるため、他の施術は控えることをお勧めします。
施術を受けた院に相談してから判断しましょう。
まとめ

整体を受けた際の好転反応は、体が良い状態に向かっている自然な反応です。
だるさや痛みなどの症状が現れても、多くの場合は1-3日で改善し、その後は以前よりも体調が良くなることが期待できます。
重要なポイントをまとめると
- 好転反応は体の回復過程で現れる自然な現象
- 症状は通常1-3日で軽減する
- 適切な休息と水分補給が大切
- 症状が長引く場合は医療機関を受診する
- 好転反応の有無と施術効果は関係ない
整体を受ける際は、好転反応について正しい知識を持ち、適切に対処することで、より安心して施術を受けることができるでしょう。