椎間板ヘルニアと診断され、「手術が必要かもしれない」と言われたら、誰でも不安になるものです。
実際、椎間板ヘルニアの手術を検討している方の多くが「本当に手術しか方法はないのか」「保存療法で改善する可能性はないのか」と悩まれています。
結論から言えば、椎間板ヘルニアのすべてが手術を必要とするわけではありません。
症状の程度や神経の圧迫状況によって、手術が必要なケースと保存療法で対応できるケースがあります。
今回は椎間板ヘルニアの手術適応について医学的な根拠をもとに解説し、整体でサポートできる範囲についても詳しくお伝えします。
椎間板ヘルニアで「手術が必要なケース」とは?

✔ 排尿・排便障害や強い麻痺が出ている場合
椎間板ヘルニアで最も緊急性が高く、即座に手術を検討すべきなのが「膀胱直腸障害(ぼうこうちょくちょうしょうがい)」を伴うケースです。
具体的には、尿意や便意がわからない、尿や便が出にくい、あるいは逆に失禁してしまうといった症状が現れます。
これは「馬尾症候群(ばびしょうこうぐん)」と呼ばれる重篤な状態で、脊髄から分岐した神経の束(馬尾神経)が強く圧迫されることで発生します。
放置すると神経の障害が永続化し、回復が困難になるため、48時間以内の緊急手術が推奨されています。
また、足首や足指を動かせない、足全体に力が入らないといった明確な運動麻痺がある場合も、手術適応となります。
筋力低下が進行すると回復が難しくなるため、早期の対応が必要です。
✔ 激しい痛みやしびれで日常生活が困難な場合
痛みやしびれが非常に強く、歩行が困難、仕事ができない、夜も眠れないほどの症状がある場合は、手術を検討する対象となります。
特に、鎮痛薬や神経ブロック注射などの保存療法を行っても痛みがまったくコントロールできない状態が続く場合、生活の質(QOL)が著しく低下します。
ただし、「痛みが強いからすぐ手術」というわけではありません。
椎間板ヘルニアの急性期には炎症が強く、一時的に激痛が生じることもありますが、数週間で自然に軽減するケースも少なくありません。
医師は症状の経過と画像所見を総合的に判断して、手術のタイミングを検討します。
✔ 3か月以上の保存療法で改善が見られない場合
椎間板ヘルニアの治療は、まず保存療法(手術をしない治療)から開始するのが一般的です。
投薬、神経ブロック注射、理学療法などを組み合わせて3か月程度継続しても、症状に改善が見られない場合は手術が検討されます。
医学的には、椎間板ヘルニアの約80~90%は保存療法で改善すると言われています。
飛び出した髄核は時間とともに縮小したり、身体が炎症を吸収したりすることで、自然に症状が軽減することが多いのです。
しかし、保存療法を十分に行っても症状が持続し、日常生活や仕事に支障をきたし続ける場合は、手術によって神経の圧迫を解除することが有効な選択肢となります。
✔ 医師から手術適応と判断されているケース
MRI検査などの画像所見で神経の圧迫が明確に確認され、症状と画像所見が一致している場合、医師から手術適応と判断されることがあります。
特に、神経根が強く圧迫されているケースや、椎間板の突出が大きいケースでは、保存療法では改善が見込みにくいと判断されます。
ただし、手術適応と判断されたからといって、必ず今すぐ手術しなければならないわけではありません。
緊急性がない場合は、患者さん自身が治療方針を選択できます。手術のメリットとデメリット、保存療法を続けた場合の見通しなどについて、担当医とよく相談することが大切です。
椎間板ヘルニアで「手術が不要なケース」とは?

✔ 痛みはあるが筋力低下や麻痺がない
椎間板ヘルニアで腰痛や坐骨神経痛があっても、足の筋力は正常で麻痺がない場合は、保存療法で対応できる可能性が高いケースです。
痛みやしびれは不快ですが、神経の機能自体は保たれているため、緊急性は低いと判断されます。
具体的には、つま先立ちやかかと歩きができる、足首や足指を動かせる、太ももを持ち上げられるといった基本動作が可能であれば、重度の神経障害には至っていないと考えられます。
✔ 姿勢や動作で症状が増減する
「前かがみになると痛みが増す」「横になると楽になる」「朝は調子が悪いが動いていると楽になる」など、姿勢や動作によって症状が変化する場合は、保存療法が有効なケースが多いです。
これは、姿勢を変えることで神経への圧迫が軽減されたり、筋肉の緊張が和らいだりしていることを示しています。
適切な姿勢指導や運動療法、整体などのアプローチによって、症状をコントロールできる可能性があります。
✔ 安静や保存療法で改善傾向が見られる
発症から数週間~数か月の経過観察で、徐々に痛みやしびれが軽減している場合は、自然経過で改善する可能性が高いと判断されます。
椎間板ヘルニアは時間とともに縮小したり、身体が炎症を吸収したりすることがあるため、急いで手術する必要はありません。
投薬や理学療法、整体などの保存療法を継続しながら、症状の推移を見守ることが適切な対応となります。
✔ 日常生活や仕事に大きな支障がない
痛みやしびれはあるものの、工夫しながら日常生活や仕事を続けられる程度であれば、急いで手術を選択する必要はありません。
手術にはリスクも伴うため、生活の質とのバランスを考えて判断することが重要です。
ただし、「我慢できるから大丈夫」と症状を放置し続けるのは避けるべきです。定期的に医師の診察を受け、症状の変化を確認しながら、適切な保存療法を継続することが大切です。
椎間板ヘルニアの治療法|手術と保存療法の違い

✔ 手術療法(メリット・デメリット)
椎間板ヘルニアの手術には、主に「ラブ法(後方椎間板切除術)」「内視鏡下椎間板切除術(MED法)」「経皮的内視鏡下椎間板切除術(PED法)」などがあります。
近年は傷口が小さく身体への負担が少ない内視鏡手術が主流となっています。
手術のメリットは、神経の圧迫を直接解除できるため、特に下肢の痛みやしびれが早期に改善する可能性が高いことです。
保存療法で改善しない症状に対して、明確な効果が期待できます。
一方、デメリットとしては、全身麻酔や手術に伴うリスク(感染、神経損傷、出血など)があること、入院や術後のリハビリ期間が必要なこと、そして再発の可能性があることが挙げられます。
手術をしても腰痛が残るケースや、別の椎間板にヘルニアが生じるケースもあります。
✔ 保存療法(投薬・ブロック注射・リハビリなど)
保存療法は手術をしない治療の総称で、多くの椎間板ヘルニアの第一選択となります。具体的には以下のような方法があります。
薬物療法:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩薬、神経障害性疼痛治療薬などを使用して、痛みや炎症をコントロールします。
神経ブロック注射:痛みが強い場合、局所麻酔薬やステロイドを神経周囲に注射することで、痛みを軽減し炎症を抑えます。
理学療法:ストレッチや筋力トレーニング、電気治療、温熱療法などを組み合わせて、症状の改善と再発予防を図ります。
装具療法:コルセットなどで腰椎を安定させ、椎間板への負担を軽減します。
生活指導:姿勢の改善、重いものの持ち方、座り方などの指導を通じて、椎間板への負担を減らします。
✔ 画像所見と症状が一致しないケースもある
椎間板ヘルニアの診断と治療方針を決める上で重要なのは、画像検査の結果だけでなく、実際の症状を総合的に評価することです。
MRIでヘルニアが確認されても、それが必ずしも症状の原因とは限りません。
無症状の人の画像検査を行うと、20~30%の人にヘルニアが見つかるという研究結果もあります。逆に、症状があっても画像で明確なヘルニアが確認できないケースも存在します。
そのため、医師は画像所見だけでなく、痛みやしびれの部位、筋力検査、神経学的検査などを総合的に判断して、治療方針を決定します。
画像で大きなヘルニアが見つかったからといって、必ずしも手術が必要とは限らないのです。
整体でサポートできるのはどんなケース?

✔ 骨盤や姿勢のゆがみによる負担軽減
椎間板ヘルニアの発症や症状の悪化には、骨盤のゆがみや姿勢の問題が関与していることがあります。
骨盤が傾いていたり、左右のバランスが崩れていたりすると、特定の椎間板に負担が集中しやすくなります。
整体では、骨盤や背骨のバランスを整えることで、椎間板への過度な負担を軽減することを目指します。
姿勢が改善されることで、痛みやしびれの軽減につながるケースもあります。
✔ 筋緊張・可動域制限による痛みの軽減
椎間板ヘルニアによる痛みがあると、身体は防御反応として筋肉を緊張させます。
この筋緊張が長期間続くと、血行不良や可動域の制限を引き起こし、さらに痛みを悪化させる悪循環に陥ることがあります。
整体では、緊張した筋肉をゆるめ、関節の可動域を改善することで、身体への負担を軽減します。
特に、臀部や太もも、ふくらはぎの筋肉の緊張を和らげることで、坐骨神経痛の症状が楽になることもあります。
ただし、整体はヘルニアそのものを治すものではありません。神経の圧迫を直接解除するわけではなく、あくまで身体のバランスを整え、自然治癒力を高めるサポートを行うものです。
✔ 手術後の回復サポート(再発予防含む)
椎間板ヘルニアの手術後、痛みやしびれは改善しても、腰の違和感や動きにくさが残るケースがあります。
また、手術をした椎間板以外の部分に負担がかかり、将来的に別の部位にヘルニアが生じるリスクもあります。
整体は手術後のリハビリの補完として、身体全体のバランスを整え、再発予防をサポートする役割を果たします。
正しい姿勢や動作の習慣を身につけることで、長期的な健康維持につながります。
整体では対応できない危険サイン(すぐ受診すべき症状)

✔ 尿や便が出にくい・失禁がある
排尿や排便のコントロールができない、尿意や便意がわからないといった症状は、馬尾症候群の可能性があり、緊急の医療処置が必要です。
整体の適応ではなく、すぐに医療機関(整形外科や脳神経外科)を受診してください。
これらの症状は神経の重度の圧迫を示しており、放置すると永続的な障害につながる恐れがあります。夜間や休日でも、救急外来を受診することをおすすめします。
✔ 足に力が入らない・脱力感が強い
足首が動かせない、つま先立ちやかかと歩きができない、階段が上れないといった明確な筋力低下がある場合は、運動麻痺が生じている可能性があります。
これも整体の対応範囲を超えており、速やかに医療機関での精査が必要です。
筋力低下が進行すると、回復が困難になる場合があるため、早期の診断と適切な治療が重要です。
✔ 感覚が極端に鈍くなる・広範囲の麻痺
太ももから足先にかけて広範囲に感覚がない、あるいは陰部周囲(サドル部)の感覚が鈍いといった症状も、重度の神経障害を示すサインです。
また、最初は片側だけだった症状が両側に広がった場合や、急激に症状が悪化している場合も、すぐに医療機関を受診すべきです。
整体院では適切な対応ができないため、まずは医師の診察を受けてください。
椎間板ヘルニアで手術を勧められた方へ|後悔しないためのチェックリスト

✔ 手術の目的は「痛みをゼロにする」ことか?
椎間板ヘルニアの手術は、神経の圧迫を解除することが主な目的です。下肢の痛みやしびれには効果が期待できますが、腰痛そのものは残ることがあります。
「手術をすればすべての痛みがなくなる」と期待しすぎると、術後に失望する可能性があります。
手術で何が改善され、何が残る可能性があるのかを、担当医に確認しておくことが重要です。
✔ どの神経を圧迫しているか説明を受けたか?
MRI画像を見ながら、どの高さの椎間板で、どの神経が圧迫されているのかを確認しましょう。症状の部位と画像所見が一致しているかどうかも重要なポイントです。
また、圧迫の程度や、保存療法で改善する可能性についても説明を受けることで、手術の必要性をより正確に判断できます。
✔ 他の治療法を試したか?
椎間板ヘルニアの多くは保存療法で改善するため、まだ試していない治療法がある場合は、それらを検討してみる価値があります。
投薬、神経ブロック注射、理学療法、整体など、複数のアプローチを組み合わせることで、症状が改善するケースもあります。
ただし、緊急性が高い症状(排尿障害や進行性の麻痺など)がある場合は、保存療法を試している時間的余裕がないこともあります。
✔ 手術後のリハビリと再発リスクを理解しているか?
手術後は、リハビリテーションが必要です。入院期間や職場復帰までの期間、日常生活での制限などについて、具体的な見通しを確認しておきましょう。
また、手術をしても椎間板ヘルニアが再発する可能性はゼロではありません。
同じ部位に再発するケースや、別の椎間板にヘルニアが生じるケースもあります。再発予防のために必要なことについても、理解しておくことが大切です。
当院の整体ではこのような方の相談が増えています(症例)

ケース1:手術を勧められたが保存療法を選択した方(40代男性)
MRIで椎間板ヘルニアが確認され、医師から手術を勧められましたが、仕事の都合もあり保存療法を希望されました。
整体で骨盤と背骨のバランスを整え、姿勢指導と自宅でのストレッチを継続した結果、3か月後には日常生活にほとんど支障がなくなりました。
しびれは完全には消えていませんが、仕事に復帰できるレベルまで回復されています。
※個人の感想です
ケース2:手術後に慢性腰痛が残った方(50代女性)
椎間板ヘルニアの手術後、下肢の痛みは改善しましたが、腰の重だるさや違和感が続いていました。
整体で腰周辺の筋緊張を和らげ、体幹の筋力バランスを整えることで、徐々に腰の状態が安定してきました。現在は月に1~2回のメンテナンスで、良好な状態を維持されています。
※個人の感想です
ケース3:しびれは残るが日常は送れる方(30代男性)
デスクワークが多く、慢性的な腰痛と足のしびれに悩まされていました。MRI検査でヘルニアが確認されましたが、筋力低下はなく、医師からは保存療法を提案されました。
整体と並行して座位姿勢の改善、定期的な運動を続けた結果、しびれは残っているものの、仕事や日常生活には支障がないレベルまで改善されています。
※個人の感想です
医療機関で良くならない椎間板ヘルニアには福山市の清水整体院がおすすめです

椎間板ヘルニアに対して病院での治療を受けてきたものの、なかなか改善が見られない方、手術は避けたいが他に選択肢がないと感じている方には、福山市の重症症状専門院である「清水整体院」の整体施術をおすすめします。
清水整体院では、椎間板ヘルニアによる腰痛や坐骨神経痛に対して、身体全体のバランスを整えるアプローチを行っています。
単に痛みのある部分だけを見るのではなく、骨盤のゆがみ、背骨のバランス、筋肉の緊張パターン、日常の姿勢や動作など、多角的な視点から原因を探ります。
清水整体院は重症症状専門院として、病院での治療で改善しなかった方や、慢性化した症状でお困りの方を多く受け入れてきた実績があります。
椎間板ヘルニアの手術を検討しているが迷っている方、手術後も症状が残っている方も、一度ご相談ください。
ただし、前述したように排尿・排便障害や進行性の麻痺など、緊急性の高い症状がある場合は、まず医療機関での診察を優先してください。整体はあくまで保存療法の一つであり、医療機関での治療と併用しながら、より良い状態を目指すためのサポートを行います。
椎間板ヘルニアの手術について迷っている方は、焦らず複数の選択肢を検討し、ご自身にとって最適な方法を選んでください。
まとめ|手術が必要なケースを見極めつつ最適な方法を選びましょう

椎間板ヘルニアの手術が必要なケースは、排尿・排便障害がある場合、強い麻痺や筋力低下がある場合、3か月以上の保存療法で改善しない場合などです。これらの症状がある場合は、医療機関での適切な治療が優先されます。
一方、手術が不要なケースは、麻痺や筋力低下がない場合、姿勢や動作で症状が変化する場合、保存療法で改善傾向がある場合などです。このような場合は、投薬、理学療法、整体などを組み合わせながら、症状の改善を目指すことができます。
重要なのは、椎間板ヘルニアの手術には明確な適応があり、すべてのヘルニアが手術を必要とするわけではないということです。症状の程度、画像所見、生活への影響などを総合的に判断し、担当医とよく相談しながら治療方針を決めることが大切です。


